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プレート定着型せん断補強鉄筋「Head-bar」

大成建設株式会社

VSL JAPAN株式会社

  • 技術の概要


    構造物の耐震性能を高めるために、従来の直角フックに代わって両端に鋭角または半円形フックを持つせん断補強鉄筋を使用することが推奨されていますが、このようなせん断補強鉄筋を配置するには、主筋と配力筋を含めて複雑な順序で組み立てる必要があり、施工能率の低下、機械式継手によるコストアップなどが問題となります。そこで、確実な定着性能を持ち、施工性と耐震性能の向上を同時に実現する工法としてHead-bar(ヘッドバー)を開発(1999 年建設省制定の旧制度のもと、機械式鉄筋定着工法として初めて「建設技術審査証明」を取得)しました。Head-bar は、せん断補強鉄筋および中間帯鉄筋などに用いるために、摩擦圧接工法で鉄筋に取り付けたプレートにより定着を確保する構造の鉄筋です。

    ●Head-barの形状
    ●Head-barの製作

    Head-bar は、摩擦圧接工法によりプレートと鉄筋を接合しており、完全に一体化されています。摩擦圧接工法(JIS Z3607)は、プレートを高速回転させ、鉄筋を押しつけることによって摩擦熱により接合する工法です。

  • 適用箇所


    鉄筋コンクリートの床版、側壁、梁、柱等の高密度な配筋箇所や地下壁等の施工困難な箇所におけるせん断補強鉄筋、中間帯鉄筋に適しています。(建築分野にも適用可能:建築 構造評定取得済)

    1. 橋梁下部工、基礎工、橋梁上部工、橋脚工、基礎工、トンネル覆工、立坑、ボックスカルバート、地下駅舎、地下駐車場、貯水槽等

  • 特徴及び優位性


    1. 半円形フックと同等以上の定着性能を持っています。コンピューター制御された摩擦圧接機により、鉄筋プレート接合部は鉄筋母材の規格引張強度(JIS G3112)以上が保証されています。

    2. 半円形フックに比べて定着部がかなり小さく、扱いやすいため、両端半円形フックでは施工が困難な場所でも迅速かつ、熟練工でなくても容易に施工できます。(矩形プレートの場合、短辺2φ、長辺4φ程度。半円形フックは曲げ内径が5φ〜6φ。φ;鉄筋母材径)

    3. 地震時に、被りコンクリートの剥落後もコアコンクリートを拘束し、主鉄筋の座屈抑止、構造物のじん性向上に大きな効果があります。

    4. 使用できるHead-bar は片端矩形プレート型、I-Head-bar、O-Head-bar、両端円形プレート型の4 タイプであり、鉄筋材質SD295、SD345、SD390、SD490 鉄筋径D13~D51 の多彩な種類に対応できます。
      (詳細は、審査証明書参照)

    5. 主鉄筋の座屈を抑止する効果及び、部材のじん性が破壊までの挙動を含めて半円形フックと同等であることを実験で確認しており、「機械式鉄筋定着工法の配筋設計ガイドライン」「道路橋示方書V 耐震設計編6.2.5」において規定された横拘束鉄筋として使用できます。

    6. せん断補強効果のみを期待する箇所には、よりコンパクトな0-Head-bar を使用できます。但し掛けられる鉄筋とO-Head-bar の鉄筋径ランク差が3 以下とする必要があります。(2019 年建設技術審査証明・2020年構造評定取得)

    7. 拘束を適切に発揮させるため、横拘束鉄筋の用途で使用するせん断補強鉄筋及び中間帯鉄筋の重ね継手部に用いるプレート形状を定めています。(2019 年建設技術審査証明取得)

    8. 継手材料費の節減や、省力化、工期短縮等により、鉄筋工事のコストダウンが図れます。

  • 施工実績


    2021.3月現在、実績総数:6,500万本

    Head-bar製造本数実績

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