打継目移動制限装置による無筋橋脚の地震対策工法
西日本旅客鉄道株式会社
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技術の概要
地震による強い揺れの影響を受けた無筋コンクリート橋脚(以下無筋橋脚)には、図-1 に示すように打継目での水平方向の貫通ひび割れやずれが生じている事例が多い。橋脚の耐震補強は一般的にRC 巻立て工法を用いて実施されていますが、河川内の無筋橋脚においては河積阻害率が増加することから実施が困難な場合が想定されます。本工法は、河積阻害率に影響を与えないように外形は変えず、打継目に鋼棒(移動制限装置)を設置することで地震後の残留変位を小さく制限するもので、復旧性を向上させることができます。
参考文献
1) 新潟大学工学部建設学科地盤工学研究室.新潟県中越地震調査第6報(11.1),
http://geotech.eng.niigata-u.ac.jp/chuetsu/report-1101/report-1101.html (2019.11.12 確認) -
適用箇所
河川中の打継目が明確な無筋コンクリート橋脚
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特徴及び優位性
外形が変わらないため、河川の流下能力(河積阻害率)に影響しません。
無収縮モルタルで埋め戻すため、移動制限装置は露出せず日常のメンテナンスは不要です。
施工には大型重機は必要なく、一般的なRC 巻立て補強に比べ施工が簡易となり、安価で短期間での施工が可能です。
移動制限装置を設置することで、打継目に生じるずれは遊間程度に制限でき復旧性を向上することができます。
RC 巻立て補強と比較すると、耐力を向上させないため基礎の応答はあまり増加しません。そのため基礎の補強は不要です。
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施工実績
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紀勢線 田並川橋りょう
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