FSハニカムリペア工法(豆板注入補修工法)
東日本旅客鉄道株式会社
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技術の概要
コンクリート構造物の初期欠陥である豆板が発見された場合、通常は、豆板を取り除いて断面修復する補修方法が一般的です。しかし、従来の補修方法では、健全なコンクリート(健全部)と断面修復した箇所(補修部)の間に補修界面(界面)ができ、将来的な剥離・剥落のリスクが懸念されます。
そこで、豆板を取り除かずに、豆板の表面にシール材を塗布し、豆板の内部空隙に固結材を注入して補修する方法を開発しました。 -
適用箇所
コンクリート構造物(トンネル・橋りょう等)の補修
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特徴及び優位性
- 優位性
豆板部を取り除かないことで、補修により形成される連続的な補修界面を作りません。これにより、将来的な剥離・剥落のリスクを低減します。
本補修工法により、健全なコンクリートと同等以上の性能に回復させることもできます(※注入する固結材の種類によります)。 - 作業性
重量のある機材や大型機械を使用せず、すべて、人力による作業が可能です。
また、特殊な技術は不要です(施工方法についての参考資料有)。
- 優位性
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施工実績
- 材料試験,構造部材試験他
1) 佐々木尚美,小林薫,半井健一郎:樹脂注入による豆板補修工法の提案と各種材料強度の評価,土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造),Vol.70,No.2,pp.252-271,2014.6
2) 佐々木尚美,小林薫,半井健一郎:正負繰返し載荷によるRC はり豆板補修部の界面剥離挙動の分析と提案補修工法の検証:土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造),Vol.71,No.4,pp.365-384,2015.11
- 既設トンネル補修試験施工
側壁(平成28 年)、覆工コンクリート(平成29 年)
(東日本旅客鉄道株式会社)
- 材料試験,構造部材試験他