超低空頭場所打ち杭工法
東日本旅客鉄道株式会社
鉄建建設株式会社
株式会社東亜利根ボーリング
-
技術の概要
駅改良工事などの狭隘な施工箇所において場所打ち杭を施工する場合、既往の工法では機械が大きく、杭工事のための仮設工事にかかる工期・コストが大きくなる傾向にありました。また、占有面積が大きいことから、駅を利用されるお客様の流動の確保が困難な場合もありました。そこで、杭打ち機の設計を一から見直し、狭隘かつ超低空頭での施工条件でも、杭径3.0m までの大口径掘削が可能となる超低空頭場所打ち杭工法(機械名称:コンパクトリバースJET18)を開発いたしました。
機械諸元
形式 ターンテーブル式リバースサーキュレーション⼯法 適応杭径 φ800 〜3000mm 原動機 油圧ユニット⽤,30KW,4P スピンドルトルク 29.4kN-m フィードストローク 1100mm 適⽤ロッド 特殊ケリーロッド1000mm(8B) 本体⼨法 2052×2950×1800(mm) 質量 約4000kg(本体)
約1100kg(ユニット)本工法掘削機は、掘削ロッドの駆動方式にターンテーブル式を採用し、専用の特殊ケリーロッド(L=1.0m)と組合せることにより、機械全高が1.8m、質量約4t の軽量小型機を実現。
その一方で、最大適応杭径は3m と大口径掘削が可能です。 -
適用箇所
狭隘・超低空頭箇所での場所打ち杭
特徴及び優位性
- 工期・コスト
深礎工法しか選択肢がなかった狭隘空間で、最大3m までの杭径の機械掘削による場所打ち杭が施工できます。また、ホームの仮設化や支障移転などの準備工を経 て杭施工を行っていた既往工法より、準備工が軽減できます。
- 運搬・搬入
本工法掘削機(C-JET18)は軽量小型ゆえに、軌陸キャリアダンプ・フォー クリフト・大型クレーン等による運搬搬入作業が既往工法より容易であり、さらに電源供 給すれば自走も可能です。
- 品質・安全
本工法は、掘削管理システムを標準装備しており、掘削時の施工データを可 視化・記録でき、次の施工にフィードバックすることが可能です。また孔内水位管理シス テムと連動させることで、安全で高品質な場所打ち杭の施工が可能です。
第18 回 国土技術開発賞 入賞、NETIS 登録(KT-200148-A)
施工実績
- つつじヶ丘駅改良工事(京王電鉄)
杭径φ1.5~1.8m 最大杭長18m
- 千葉駅改良工事(JR東日本)
杭径φ1.5~3.0m 最大杭長38m
- 広島駅橋上化工事(JR西日本)
杭径φ1.0~2.4m 最大杭長27m
- 環八高井戸北陸橋長寿命化(東京都)
杭径φ1.0m 最大杭長11m
- 特別高圧送電線(新改線54 他建替)工事(四国電力)
杭径φ2.0m 最大杭長30m
- 新宿駅中央盛土部改良他(JR東日本)
杭径φ2.7m 最大杭長28m
- 西武鉄道池袋ビル建替え計画に伴う区道上空デッキ工事(西武鉄道)
杭径φ3.0m 最大杭長41m
- いわき市役所耐震改修(いわき市)
杭径φ1.5m 最大杭長10m
- 千葉加曽利高架橋基礎(NEXCO 東日本)
杭径φ1.5m 最大杭長25m
- 北長野駅EV杭(しなの鉄道)
杭径φ1.3m 最大杭長21m
等
Copyright © 2022 rail-act. All Rights Reserved.